静かな森でよく出会うヤクシカ
成熟した雄でも体重30~40kgほどにしかならない、ニホンジカの亜種としてはかなり小さめの“ヤクシカ”。
屋久島では古来より「山岳に神々が宿る」と信じられ、「神々が鹿に乗って現れる」「鹿に森を見回りさせている」などの伝説とともに、ヤクシカを“神々の使い”として接してきました。
愛らしい姿がとても温かく幸せな気持ちにさせてくれる、静かな森でよく出会うヤクシカ。“神々の使い”として幸せを運んでくれたかのようにも思えます。

出会うと幸せを運んでくれたようにも思える愛らしいヤクシカ。
人2万・シカ2万・サル2万が住む島
かつては人と同じ数の鹿と猿が森に住むと言われた屋久島。
島の9割が森林であること、良く出会うことなどから比喩されたと言われますが、人が近づいても逃げるそぶりを見せない鹿と猿。
彼らからすると人間も「島に住む仲間」位に思っているのでしょうね。哺乳類は人・ヤクシカ・ヤクザル、モグラ・ネズミ・イタチ・コウモリが数種しか住んでおらず、九州とも奄美以南の南西諸島とも異なる動物相なのも不思議。
イヌネコなど愛玩動物を除いて、です。過去には絶滅したカワウソ、海にジュゴンが、現在は人が連れ込んだタヌキもいるそうです。