海に浮かぶ“小ぶりな富士山”
九州最高峰の宮之浦岳(1,936m)をはじめ、標高1,000m以上の山が45座連なる“洋上アルプス”と呼ばれてる屋久島。
島はほぼ全域が山地で「直径約30km・高さ約2kmの円錐形」なんて言われますが全くピンと来ないですよね。
イメージは“海に浮かぶ3/4スケールの富士山”。
富士山は直径約40km・高さ約3.5kmなので、比率的には屋久島の方が平坦で、立ち上がりがやや急。シルエットは全く違いますがイメージなのでw
海と山が作る雨

紫が3/4スケール富士山のシルエット
エジプトの首都・カイロとほぼ同じ、日本国内なら八丈島と小笠原のちょうど中間あたり北緯30度。鹿児島の南に位地する島は年間平均気温は20度ほどの亜熱帯地域。
南洋から流れ込む温暖な黒潮のド真ん中に位置するため、暖かく湿った空気が“洋上アルプス”にぶち当たることで大量の雨を降らせます(理屈は理科で習ったとおりw)。
お隣のロケット発射基地で有名な種子島は、わずか20kmほどしか離れていないのに年間降水量は屋久島の約半分。2,000m級の山が雨を作ることが良くわかります。
また、ご存知の通り台風が頻繁に通過するルート上にも重なるため、年間降水量のおよそ半分が5月~8月に集中します。
気象庁の各観測地点の中で、屋久島の年間降水量は日本一。
ベスト10の中には高知(3ヶ所)、宮崎(2ヶ所)、和歌山、三重と、黒潮と台風のルートが重なる地域がズラリと並んでいますので、屋久島が特別という訳でもないんですけどね。
ちなみに年間降水量ベスト100の観測地点の数を都道府県別に見てみると、最多は新潟県の15ヶ所、高知県14ヶ所 鹿児島12ヶ所となります。気象庁の各観測地点が各都道府県に同数ある訳ではありませんので一概には言えませんが、北陸地方が豪雪なのは富山県宇奈月が年間降水量で5位なことからも判りますね~
気象庁のデータって、読み出すと面白くって止められないw